2014-01-01から1年間の記事一覧

外資系に勤めるということ

一口に外資系企業といっても、実態は千差万別である。例えば、日本に古くからあり、外資系企業の成功事例の典型とされている日本IBM。その経営の実態はかなり日本企業に似ている。実質的な終身雇用制、年功序列制もあり、退職したOB同士が助け合って事…

証拠文書の提出義務とは

そういう技巧的な方法に頼ると、結局事実が不明確なままの状態を受け入れてしまい、「日本の裁判で証拠が出てこないという実状は仕方がない」ということにもなりかねないのではないでしょうか。こうした小手先のテクニックだけでは、本質的な問題は解決しま…

ある典型的な社内失業者の生活と苦悩

社内失業者たちが抱える閉塞感とはどのようなものなのか、まずは典型的な社内失業者の証言を見ていきたい。山田良行さん(27歳)は、大手人材派遣会社で働く正社員だ。彼のインタビューを読んでいただければ、社内失業者が普段どのようなことを考えて過ごし…

伸びれば有利な雇用慣行

さて、こうした「官僚主導・業界協調体制」で過剰投資や新規参入を抑制すると、既存の業界は経営が安楽になる。同時に官僚の側も所管企業の役員や各種業界団体の理事職などの天下りポストが得られる。天下った元官僚がまた、業界の意向を現役官僚に流す役割…

労働者との間のみなし雇用契約

よって、請負人による労働者に対する指揮命令がなく、注文者がその場屋内において労働者に直接具体的な指揮命令をして作業を行わせているような場合には、たとい請負人と注文者との間において請負契約という法形式が採られていたとしても、これを請負契約と…

国際協調による通貨安定

現実にいろいろな政策が行われたにもかかわらず、経常収支黒字が縮小しないのは、政策を中立化するメカニズムが存在することに注目しなければならない。為替レートの安定に一国の経済政策の対応では有効性が小さいが、関係国が協調して同一方向へ誘導する政…

石油価格の急上昇

一九七三年の第一次石油ショックは、「南」が「北」に与える痛撃として、想像しうるもっともラディカルな行動であった。原油価格の四倍値上げ直後、すべての人が深刻に憂慮したのは、世界中のカネがすべて産油国に集中し、消費国はふところがすっからかんに…

ヘボ碁打ちの思い

私は、学生時代も、軍隊でも、戦後月給取りになってからも、理想と現実の違いを巧く扱えず、不満であったので、そこから脱け出せなかった。そういう私か岸田國士先生にめぐり会っだのは、私にとっては、この上もないことであった。戦場は職場に過ぎない。職…

事実を正確に観察

スタンフォードにいく前の私はもちろんこの仮説という言葉には何回も接していた。その場合、科学における理論は決して最終的なドグマであってはならないという点が、強調されていたように思う。科学における理論は常に新しい事実の発見とともに、いつでも変…

通貨同盟の先行

両ドイツの統一は決して容易なことではなかった。統一ドイツが強大化することに脅威をもつ周辺国が強く反対したし、統一ドイツの軍事的脅威の潜在性からみて反対する国も出てきた。フランス、ポーランド、ソ連(とくに保守派)の反対がとりわけ強かった。だ…

開放政策の実施

中国が毛沢東の集権的社会主義の時代を終えて、訒小平の改革・開放の時代に入ったのは、いま指摘したように1978年末の第二期三中総の決定によってであった。これに及して訒小平はつぎのように発言している。「党の第二期三中総は開放政策を決めると同時に、…

浪花節が封建的

そう言えば、ブームを起こした、一杯のかけそば、というのもあった。NHKの朝の連続ドラマ。今やっているのもそうだが、「おしん」などというのは、浪花節的ドラマの傑作なのであろう。民放の「大岡越前」や「水戸黄門」などという長寿人気番組もそうであ…